漫画感想『3月のライオン』

1.漫画情報

作品名:3月のライオン(March comes in like a lion)
ジャンル:ドラマ 青春
鑑賞履歴: 2007年~ 16巻(2021/10/1 購入)
公式サイト:白泉社 公式
wikipedia:wiki
作者:羽海野チカ
制作年:2005年7月~未完( 最新巻16巻 )
制作国:日本
掲載:ヤングアニマル
出版社:白泉社
受賞歴:2010年 第1回ブクログ大賞マンガ部門大賞
    2011年 第4回マンガ大賞2011
    2011年 第35回講談社漫画賞一般部門
    2014年 第18回手塚治虫文化賞マンガ大賞
    2021年 第24回文化庁メディア芸術祭賞 マンガ部門 大賞
アニメ化:『3月のライオン 第1シリーズ』2016年10月~2017年3月 NHK総合 シャフト
     『3月のライオン 第2シリーズ』2017年10月~2018年3月 NHK総合 シャフト
映像化公式:制作委員会公式
映像化動画:
第1シリーズ

TVアニメ「3月のライオン」PV | 10月8日(土)夜11:00より放送開始

第2シリーズ

TVアニメ「3月のライオン」第2シリーズ放送再開PV | 3/3(土)23:05~NHK総合テレビにて放送再開

映画化:『3月のライオン 前・後編』2017年 大友啓史監督
映画化公式サイト:アスミックエース公式
映像化動画:
前編

映画『3月のライオン』予告編①

後編

映画『3月のライオン』後編予告

amazon primeでアニメ版を観る。

アニメ 第1シリーズ

アニメ 第2シリーズ

映画 前編

映画 後編

2.評価(個人)

個人的な好き度合い (2/3)
※ ★☆☆~★★★が凄く面白いで、普通に面白い以下は全て☆☆☆です。

未完なので一時的な評価にはなりますが、かなり面白いです。
完結後に、全体を通しての感想と共に最終評価を行います。

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3.感想(1~15巻)

※※※ 以下、ネタバレありです! ※※※

『ハチミツとクローバー』で描かれた、どうにもならない自分への憤りと若さ故の暴走。
そんな10代、20代の鬱屈を描いた作品が大好きで。
『3月のライオン』もテーマとしては多分、一緒です。
ただ、その生い立ちから現在まで脈々と続く心を閉ざすような自己形成がかなりえぐいです。

桐山君にとっての家族の死や、将棋の家での生活、姉の香子との関係。
人としての成長よりも将棋の世界で生き続ける事を選んだ彼にとって、人の世界へ引っ張り上げてくれる人々との出会いと、そこで感じる痛み。
川本家にとっても父親の失踪と突然の登場、あかりの母親の代わりとしての人生、ひなたのいじめ。
なんだろう?
痛みを乗り越えて大人になっていく彼らの苦しみが理解できるから、幸せが見付かる度に嬉しいのと同時に、過去が蘇って心が締め付けられるような気持ちになります。

桐山君と川本家だけではなく、棋士達の人生観、そして彼らが極限まで打ち続ける理由を描いた人間ドラマも素晴らしいです。
二階堂、島田七段、宗谷名人、柳原棋匠・・・、その他大勢の一線級の棋士から辞めていく棋士まで。
プロの世界で生き抜いていく棋士達の感情や執念をじっくりと丁寧に描いており、負けられない極限の中で生きている棋士の世界にどっぷり浸かると、生気を吸い取られる程の脱力感を感じながら、その魅力に引き込まれていきます。

4.感想(16巻) 2021/10/05

※※※ 以下、ネタバレありです! ※※※

神様の人の姿は本当に意外。
しゃべって、感情を出しているだけで不思議。
これまでも少しずつ、土井名人との関係等で神様の人柄的な部分はあったけれど、今回は意外なほど話が進んで。

キスシーンも驚いたけれど、達観して感情のぶつけ先を失っていた桐山君がここに来て中学生化するとは。。。
ただ、これは見てられないな。と、ちょっと恥ずかしくなる。

今回は幸福感しかない一冊。
きっと、川本家にとっても、桐山君にとっても、この先動き始める前の一時の幸せのような時間なんだろうけれど、それだけに幸せな時間を羽海野先生が楽しそうに書いてくれていることが嬉しい。
それにしても養子って!

あとは将棋。
二階堂が桐山君とのたたき合いに乗ってくるのか?
この流れは乗って来そうな感が満載で、次巻も楽しみ。

5.お勧めしたい人

こんな方にはお勧めの漫画かも知れません。

・(漫画)幸せな気持ちになれる漫画を読みたい方。
・(漫画)困難な状況に仲間と立ち向かう一体感を感じるのが好きな方。
・(漫画)家族のつながりを感じたい方。
・(漫画)子供の純真さを感じたい方。
・(漫画)他人同士が家族になっていく話が好きな方。
・(漫画)専門的な知識や考察が優れた漫画。
・(漫画)詩的な雰囲気の漫画。
・(漫画)登場人物の魅力に引き込まれる漫画。
・(漫画)とにかく笑いたい方。
・(漫画)青春の息苦しさが感じられる漫画が好きな方。
・(漫画)甘酸っぱい恋愛の話を観たい方。
・(漫画)オタク男子の恋愛話が好きな方。
・(漫画)中年の老いていく悲哀に感じ入る方。
・(漫画)メンタルの強い男性が好きな方。
・(漫画)天才的な頭脳を持った人間を扱った漫画。
・(漫画)学校内のいじめを扱った漫画を読みたい方。
・(漫画)主人公の心情をモノローグ形式で伝える漫画が好きな方。

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