映画感想『ゾンビ/ディレクターズカット完全版』

1.映画情報

作品名:ゾンビ/ディレクターズカット完全版(DAWN OF THE DEAD)
ジャンル:ホラー スプラッタ
鑑賞履歴:2021/8/23(BSプレミアム)
公式サイト:
wikipedia:wiki
監督:ジョージ・A・ロメロ
制作年:1978年 ※ディレクターズカット版は1994年
制作国:イタリア、アメリカ
上映時間:139分
配給:United Film Distribution Company (UFDC)(アメリカ) 日本ヘラルド映画(日本)
メインキャスト:ケン・フォリー ゲイラン・ロス デビッド・エンゲ スコット・H・ライニガー
スタッフ:脚本・編集(ジョージ・A・ロメロ) 音楽(ゴブリン ダリオ・アルジェント)
原作:
受賞歴:
予告動画:※日本劇場公開版(1979)の予告です。

特報!「ゾンビ」 劇場予告編★zombie – Dawn of the Dead Theaterical Trailer

2.あらすじ

人々がゾンビ化したアメリカの都市。
男女とその友人のSWAT2名がヘリで街を抜け出し、ゾンビがうろつくショッピングモールに侵入します。

食料と生活場所、武器を確保した4人でしたが、徐々に性格が攻撃的になっていったSWATの一人がゾンビ化してしまい。。。

3.感想

※※※ 以下、ネタバレありです! ※※※

そうそう、観たことあるこの映画。
小学生の頃。
ひたすら怖かったのは勿論ですが、記憶に残っているのは、無人化したショッピングモールで好き放題に遊べるのがとんでもなく楽しそうだったこと。
あと、ラストでヘリコプターで逃げるけれど、逃げてその先で生きていけるの?ってちょっとどんよりしたこと。
この2つは子供心に強烈にこびりついていたみたいで、30年以上ぶりにその記憶を蘇らせて、少しだけ感傷的になりながら観ました。
でも、子供の頃の感想って監督が意図して作り出した演出みたいな所にしっかりとハマるんだな。と思いながら。
年を取ると、
恐怖映画で気の抜けた軽快なシーンを描くのは演出の妙
とか、
ラストのその後を描かないのは脚本と観客の距離感がいい
とか、
知ったかぶった言い方ばかりするんですが、もうちょっとワクワクしながら映画を観ないとな。と、改めてそんなことを考えたり。

余談から入りましたが、面白かったですね。本当に。
こういうスプラッタ的な物が入ったホラー映画って全く観ないので、耐性がなくて。
何を今更という感じかもしれませんが、人間の顔が吹っ飛んだり、腹を掻っ捌いて内臓が飛び出たり。
どうやっているんだろう?これ?
うぉ、すげぇ。と、こんな映像的な所は普通に子供目線で観ていました。
あとは、ノロノロなのに数の力と恐怖心を失ったことによる超人力で意外にてこずるゾンビの強さに妙に納得したりとか。

ストーリー的には、天災・人災・疫病と言われるものが発生した時に、人の陥りやすい行動パターンとして、定型にもなる映画なんでしょうね。
手に負えない圧倒的な現象の前に人の常識と道徳が崩れて、逃げ出してもどこも同じような感じで、その内、燃料や食べ物が早い者勝ちになって、運が良ければ衣食住を確保できて、けれどそれを求めて奪いに来る奴らがいるっていう。
あとは、仲間の中にも道徳観が崩れて闇落ちしていく者が出て、死亡フラグの発生や味方がそれにとどめを刺すっていう。
そういう定型がベタとか悪いと言っているわけではなくて、テッパンはやっぱり偉大だし面白いんですよね。
色んな映画がこういうのをなぞりながら、少し話を逸らして作っていっているんだろうな。と思いながら。
だからと言って、どの映画がこのパターンだ。とは言えない程に、ホラー、SF、パニック映画音痴なんですが。。。

4.評価

個人的な好き度合い:★☆☆ (1/3)
※ ★☆☆~★★★が凄く面白いで、普通に面白い以下は全て☆☆☆です。

子供の頃に観て、恐怖だけではなく、面白いと感じていた記憶を思い起こしながら。
スプラッタは苦手なんですが、どうやって撮ったの?と思いながらもギリギリ観れました。

天災・人災・疫病といったパニック時の定型となる様な展開ですが、鉄板はやっぱり偉大だし面白いと実感しながら。

世間の評価は以下のような感じです。

Filmarks3.9
映画.com3.8
amazon4.2

面白いという方の意見:

・ホラーの裏側に消費社会への批判が込められている。
・ロジャーの倫理観が崩れていく様が人間の本質を描いている。
・ゾンビ映画の原点であり、最高の作品でもある。
・古さは感じるがグロテスクな気持ち悪さは十分に伝わる。
・終盤、人間よりもゾンビを応援してしまう不思議。
・エンディングのポップな音楽が意外性があっていい。
・編集版が複数あるが、本作が一番いい。

面白くないという方の意見:

・今の時代のゾンビからすると怖さが全くない。
・長すぎて集中が途切れた。

世間の評価を見ての印象:

後々の世のゾンビ映画を始め、ホラー、スプラッタ、パニック映画、そういった物に与えた影響っていうのは本当に凄い映画なんですね。
リアルタイムで観た人の衝撃度は凄かったことだろうと思いながら。

その一方でこの類の映画を観慣れている方からは、古典過ぎるのか、怖さが足りない。と言う意見も多く、尚更、最近のホラーを観るのには抵抗を感じてしまいました。

amazon prime videoで観る。

※VODでは視聴不可です。

5.お勧めしたい人

こんな方にはお勧めの映画かも知れません。

・社会問題に切り込んだ映画を観たい人。
・人の狂気が感じられる映画を観たい人。
・世界観が独特な映画。
・撮影技法に驚く映画。
・ラストシーンが最高にいい映画。
・胸糞キャラを観るのが好きな方。
・男でもほれぼれするようなかっこいい男性が好きな人。
・常識や道徳観が崩れていく映画が好きな人。
・困難な状況に仲間と立ち向かう一体感を感じるのが好きな人。
・銃撃戦が楽しめる映画。
・現実からの逃避行物が好きな人。
・ゾンビが出てくる映画。

amazonでBlu-ray・DVD・原作を購入する。

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