『巨匠を観る』企画、5作目(全27作)の映画です。
1.映画情報
作品名:グロリア(Gloria)
ジャンル:アクション
鑑賞履歴:2021/8/4(U-Next)
公式サイト:
wikipedia:wiki
監督:ジョン・カサヴェテス
制作年:1980年
制作国:アメリカ
上映時間:123分
配給:コロンビア映画
メインキャスト:ジーナ・ローランズ ジュリー・カーメン バック・ヘンリー ジョン・アダムズ
スタッフ:脚本(ジョン・カサヴェテス)、音楽(ビル・コンティ)
原作:
受賞歴:第37回ヴェネチア国際映画祭 金獅子賞(最優秀作品賞)
予告動画:
2.あらすじ
マフィアに襲撃された家族から6歳の男の子を預かった、元マフィアの情婦のグロリア。
男の子の持つ情報を狙って追いかけるマフィアに対して、グロリアは危険を知りつつも、男の子を守る為に組織と対立していき。。。
3.感想
※※※ 以下、ネタバレありです! ※※※
面白い!とんでもなく面白い!!
世の中にこんな面白い映画があることにひたすら興奮しながら、画面に釘付けになって観た映画でした。
実は、自分の記録を調べると18年前にもこの映画を観ているんですが、当時の感想は「強すぎる女は苦手。」という目も当てられない黒歴史でして、40をとうに過ぎた今、改めてこの映画を観直して再評価できて良かった。と、少し安心している所です。
それにしても、ジーナ・ローランズのタンカが凄い。
「女に殴られて平気か!フヌケが!!」なんて、地下鉄のホームでピストル片手に叫んでいる女性を見掛けたことはないですが、ここまでの強さがあれば、世の中、何も怖くはないだろう?と思いながらも、6歳のフィルに振り回され、精神をかき乱される。
そらそうだろう。
6歳児の相手なんて子供慣れしていても大変なのに、おまけに親を亡くした直後の6歳児なんて全く思う通りに動かない。
グロリアも何度か見捨てようともしながらも、その度に咄嗟に銃で敵を撃ち殺し、フィルを救っていく姿が鬼のように強い。
それにしても、元はマフィアのボス、タンジーニの情婦とのことだが、この強さはなんだろう?
しかもこの時50歳。
グロリアの年齢は明かされないがたぶん同い年くらいの設定だろう。
女性ではないですが、この映画を原案としていると言われるレオンの強さは殺しのスペシャリストとしての強さでしたが、グロリアは完全に勘と経験と度胸!
それで切り抜けていく力強さが堪らない映画です。
ラストに向けてタンジーニと対峙するグロリアもかっこいいです。
けれど、何よりこの映画の主軸はグロリアのアクションと共に進む、グロリアとフィルが心を通わせ、家族という括りで一つになっていく姿。
ラストのフィルの可愛さも絶妙ですし、グロリアの笑顔も堪らないです。
改めて映画として、手持ちカメラも多用した臨場感のあるカメラワークが素晴らしいです。
ビル・コンティのこの時代らしいムーディな音楽もよくはまっています。
ロッキーの音楽も担当されている方、カサヴェテスの映画との相性もかなり良いです。
この時代のイタリアンチンピラ感たっぷりのファッションも楽しめましたし、グロリアのアウトロー感を醸し出す50代の女性ファッションも存在感がありました。
オープニングの80年代らしいアート絵画を使用したキャスト紹介もかっこよかったです。
4.評価
個人的な好き度合い:★★★ (3/3)
※ ★☆☆~★★★が凄く面白いで、普通に面白い以下は全て☆☆☆です。
余りの面白さに誰かれ構わず薦めたくなる程に、本当に面白い映画でした!
マフィアと対立する女一匹。その設定が凄いですが、
ジーナ・ローランズのタンカの切りっぷりがとんでもないです。
『レオン』の元ネタとなる話ですので、そちらがお好きな方にお勧めです。
世間の評価は以下のような感じです。
Filmarks:3.8
映画.com:3.8
amazon :4.1
面白いという方の意見:
・ジーナ・ローランズのかっこよさに痺れる。
・グロリアとフィルが心を通わせていく様が微笑ましい。
・殺伐とした空気の中でのバイオレンスが素晴らしい。
・この時代のニューヨークで暮らす人々のリアルさが良く伝わる。
・男の子の生意気で悪知恵がききそうな感じが堪らない。
・『レオン』の原点。
面白くないという方の意見:
・男の子に可愛げがないし、苛立つ。
・映像も音楽も古臭い。
・展開のテンポが悪くつまらない。
・全体的にオーバーアクション過ぎる。
世間の評価を見ての印象:
子役の評判が賛否両論でした。
かなり棒読みとのことで、外国人の上に子供なのであまり気になっていませんでしたが。。。
あとは、まぁ、何かと反抗的で問題も持ってくるので、イライラという感じですね。
ジーナ・ローランズには皆さん、圧倒されて。
僕の場合は、逆に強すぎて初回はドン引きしたんですが、あまりそういった意見はなかったです。
少し残念でした。
amazon prime videoで観る。
5.お勧めしたい人
こんな方にはお勧めの映画かも知れません。
・強い女性が好きな人。
・子供の純真さを感じたい人。
・他人同士が家族になっていく話が好きな人。
・役者の演技力を感じたい人。
・音楽が最高の映画。
・ファッションを楽しめる映画。
・裏社会物が好きな人。
・銃撃戦が楽しめる映画。
・マフィアを扱った映画。
amazonでBlu-ray・DVD・原作を購入する。
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